関東中北部に位置し、境界部に海岸線を有しない内陸県である。中南部地域は関東平野の中北部に立地し、北関東自動車道や国道50号、水戸線、両毛線が横断し茨城県および群馬県と通じている。最南端部には渡良瀬川と思川、利根川、また田川と鬼怒川のそれぞれ合流点があり、茨城県、群馬県、埼玉県と境界を接している。一方、東西北の辺縁部は山岳地域となっており、北東部は低山地で那珂川が縦断して八溝山地とともに茨城県境を形成しているが、西北部は関東地方屈指の山岳地帯であり、標高2,000メートル以上の山並みが続き群馬県および福島県との境界を形成している。特に日光連山は標高2,300メートル以上の峻険な独立峰を複数有し、空気の澄んだ日には関東南部からも眺望される。この日光連山と八溝山地の北部接点付近に立地する那須岳は関東の最北端であり、福島県との境を成す。これら山岳は那須火山帯の最南端に位置する。
県庁所在地の宇都宮市からは日光宇都宮道路や国道119号、また鉄道路線の日光線が県北西部都市(鹿沼市、日光市)に向けて、また栃木県道10号宇都宮那須烏山線、また鉄道路線の烏山線が県北東部都市(高根沢町、那須烏山市)に向けて、それぞれ伸びている。東京方面とは東北新幹線、宇都宮線(東北本線)、東北自動車道、国道4号などで結ばれ、同時にこれらの路線は東北地方と関東地方間を縦断し、県中央に連なる諸都市(那須町、那須塩原市、大田原市、矢板市、さくら市、高根沢町、上三川町、下野市、小山市など)と県庁所在地を結んでいる。県南部は比較的人口が集まり、東武鉄道宇都宮線や東武佐野線が東武日光線、東武伊勢崎線の枝線として地域輸送を担っている。東武日光線は東京日光間の主要ルートのひとつで、沿線の栃木市、壬生町、鹿沼市といった中規模都市間を結んでいる。
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